オーディションプロジェクト「THE LAST PIECE」(通称:ラスピ)から誕生し、2026年1月にデビューしたBMSG所属のダンス&ボーカルグループ、STARGLOWが初のファンミーティングの追加公演「STARGLOW 1st Fan Meeting -STAR CRUISE Special Edition-」を開催した。4月から7月にかけてのホールツアーに加え、初のアリーナ単独公演となった追加公演の模様をレポートする。

BGMとして流れるデビューショーケースのライブ音源がひときわ大きくなると、客席から悲鳴のような歓声が上がり、STARS(STARGLOWのファンネーム)が一斉に立ち上がった。RUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAM、それぞれの輝きが凝縮されたオープニング映像に、メンバーの名前を呼ぶ声が飛ぶ。ステージの上にはSTARGLOWの象徴である星型のネオンが光り、派手なレーザーがアリーナを彩り、期待を高める。「Good Boys Anthem」の勇壮なイントロが響く。ステージ上方に横一列に並んだ5人が目に入る。TAIKIの開幕宣言に続き、爆発音が鳴り、ステージから火柱が上がる。それぞれの美学と信念を乗せた歌/ラップで、場内の温度を一気に上げていく。TAIKIが「GLION ARENA!」と叫んでヘッドバンギング。再び火柱が上がる。GOICHIは着用しているアウターの肩の部分を引っ張って挑発。ADAMが「Make Some Noise!」とアジテートする。アリーナ会場が決して大きくは感じない。5人それぞれの尖った個性と多大な熱量で、思いのままに場内を手中に収めていく。

RUIをセンターにして、「Blast Off」へ。ラスピの課題曲だが、観るたびにワイルドさとセクシーさが増している。GOICHIの凄みのあるラップに場内が沸いた。センターのGOICHIにスポットライトが当たった。「ただ歌いたい ただ踊りたい そう願い 正面だけを見てた少年」というワードをスピット。願いが叶った今、自分に憧れた少年が夢を果たすまで泣けないという新たな目標を昇華した新たなラップを冒頭に加え、「My Job」へ。5人はステージから降り、アリーナエリアの客席の間を歩き、STARSの熱狂を増大させながら、キレのいいラップを吐き出していく。色気溢れるラップと表情がカメラを通してビジョンに映し出される。野性味が爆発しながらも、品が漂うのがSTARGLOWならではだ。

メインステージに戻り、「GOTH -STARGLOW Ver.-」へ。RUIが感情をはみ出させながら「焦った方が負けるゲーム」と歌うと、TAIKIがキレのいいラップを続ける。RUI、TAIKI、KANONが踊る後ろで、GOICHIとADAMが向き合い、熱の滾る歌を交わし合う。この5人でSTARGLOWという深い絆が透けて見える構成だ。センターのTAIKIが満面の笑顔を見せ、5人のパワフルなダンスでフィニッシュ。場内のいたるところからメンバーの名前を呼ぶ声が止まらない。わずか1週間前の横浜アリーナ公演と比べても、急速な成長速度を感じる。横浜アリーナ公演にはなかった新たな表現も多く見られた。

KANONが嬉しそうに「STAR CRUISE Special Editionにお越しの皆さん!」と言った後、5人で元気よく「STARGLOWです!」と挨拶。記念すべき初めてのファンミーティングツアーのラストに集まったSTARSのテンションの高さに興奮。歓声の大きさに「えぐい!」や「最高だよ!」と声を上げ、喜びを露わにする。KANONが「今、神戸で一番熱い場所じゃないですか? まだ4曲しかやってないですから!」と声を上げた。
ビジョンには、カバー曲を中心に歌う「STAR SONGS」のコーナーで何を歌うかを話し合うミーティング映像が流れた。それぞれから「懐かしい曲」、「チルい曲」、「憧れの人の曲」、「カバーではない曲」、「挑戦の曲」、「デュエット曲」といったさまざまなアプローチが提案される中、RUIが口にした「1個1個が星になって永遠になればいい」という言葉に、GOICHIが「ナイスパンチライン!」と賛辞を送った。
KANONのロールモデルの一人、SIRUPの「LOOP」のオリジナル音源を使用した贅沢なカバーから「STAR SONGS」はスタート。愛するR&Bの名曲をしっとりと歌い上げた。RUI特有の儚さと繊細さを漂わせながら、グラマラスなロックスター像を浮き上がらせる中島美嘉の「GLAMOUROUS SKY」。ADAMは、壮大なサウンドスケープを描きながら、切なさを極限まで高めた尾崎豊の「I LOVE YOU」を披露。ラスピの課題曲であり、ホールツアーではGOICHIが一人で披露したDragon Ashの「Fantasista」にADAMがジョイン。サビは向かい合ってシャウトをぶつけ合った。RUI、TAIKI、KANONがBMSG TRAINEE時代にカバー動画を公開し、ライブでも披露したことのある三浦大知の「飛行船」は、「BMSG TRAINEE SHOWCASE TOUR 2024」以来のパフォーマンス。研ぎ澄まされた歌とダンスで、いかに努力と研鑽を重ねてきたかを見せつける。





TAIKIが一人ステージに残って、階段をゆっくりと上っていく。「STAR CRUISE Special Edition」のために書き下ろした新曲「Come Wit Me」だ。直筆のリリックがビジョンに映る。4歳でラップを始めたTAIKIの約15年が、歯切れの良いラップに昇華されていく。「新しい仲間とアリーナのステージ」、「14th夢が加わったスタジアム」「努力は裏切らない ありがたいな 今すぐcome wit me やると決めたらすぐやるべき」といった、いくつものパンチラインでオーディエンスの心を掴んでいった。

次に現れたのはGOICHI。これまた書き下ろしの新曲「5164」だ。眼光を鋭く光らせ、ドスの効いた唯一無二のラップで、草加で育ち、ありのまま、等身大のまま高みを目指すGOICHIの「死んでもブレないスタンス」を叩きつける。ラップを始めて約3年。アリーナのステージで一人、自作のラップ曲を披露しているGOICHIの姿に「努力は裏切らない」と感じたSTARSも多かったのではないだろうか。

他の4人がステージに現れるが、GOICHIの眼光は鋭くポーズを決めたまま。「まだ入ってる!」というツッコミが飛ぶという小芝居に、笑い声が上がった。「やり切りました!」と満足気なGOICHIに、TAIKIは「21公演の成果、出たんじゃない?」と言った。「STAR SONGS」でのそれぞれのパフォーマンスを楽しそうに褒めたたえる姿が微笑ましい。
司会者が不在のSTARGLOWに、RUIとTAIKIとKANONの成長を見守る番組としてスタートしたテレビ神奈川『トレハン!』で一緒だった原口あきまさが加わり、ファンミーティングならではのバラエティコーナーへ。まずは、TBSテレビ『よるのブランチ』に出演した際に、「夏」というお題に対して、「水着」という上の句の後、ADAMが「大好き!」と下の句を続け、バズったことで知られる「言の葉連ね音頭」。試しに『よるのブランチ』と同じく「夏」というお題でGOICHIが「水着」と言うと、ADAMが「大好き‼」とシャウトするというお約束でSTARSを笑わせた。泣きの1回で目標の2周を達成。景品のチーズケーキとクローネをおいしそうに頬張りながら、物真似でリアクションを取るムーブがスタート。GOICHIのSHUNTO(BE:FIRST)の真似を皮切りに、KAIRYU(MAZZEL)、LEO(BE:FIRST)と、BMSGファミリーの真似を連発する5人に、会場は大盛り上がりとなった。
続いてクイズ企画「Good Boys EXAM」。「仲良し夫婦のことを動物に例えて何という?」や「ラスピの6次審査でAOIは『Secret Garden』をパフォーマンスする際に、実家で飼っているインコ何匹に向けて歌った?」といった質問が出され、前日と同じくKANONとADAMが同率1位となり、じゃんけん対決へ。前日はKANONが勝ったが、今回はADAMが勝利。景品のUSJのチケットをゲットした。しかも5人分。スタッフのSTARGLOWへの愛を感じる一幕だった。
ADAMが声出しの指示をし、「Love Myself ’26」から後半戦がスタート。ハンドクラップの中、RUIが伸びやかな歌を響かせ、再びステージを降り、アリーナエリアの客席の間を歩きながら、STARSと近い距離でコミュニケーションを取る。ラスピの課題曲「Green Light」で新たな艶を見せつけ、デビュー曲「Star Wish」へ。音楽の神様への愛を、豊かな情感とスキル溢れる歌/ラップ/ダンスに乗せていく。5人の成長とともに、音楽への愛と表現力が一層深くなっていることを実感させる楽曲だ。

KANONのオートチューンがかかった歌から始まる最新曲「Drivin’ My Life」。火柱が上がった後、アフロポップやアフロビーツの影響が色濃いトラックにTAIKIとGOICHIのラップが投下され、さらに熱を帯びていく。ADAM、RUIの歌が加わり、涼し気な風を運ぶ。5人のバラバラの個性が凝縮されたようなサマーチューンだ。自らハンドルを握って仲間とともに人生を楽しむ5人の姿が体現されていく。「Put your hands up」という歌に促され、STARSの手が上がり、一体感が場内を包み込む。STARGLOWにとって、STARSもともに音楽を楽しむ仲間であることを象徴するような光景が広がった。
ADAMが「今日が本当に最後なんだって思うと感慨深いですが、こんな素晴らしい景色を見せてくれてありがとうございます」と感謝を伝えた。この後、5人それぞれからメッセージが贈られた。
KANONは「1年前の明日がちょうど僕たちの結成日なんです」と明かし、「1年前の今日は最終審査前日で、ドキドキハラハラしてたんです。そう考えると人生って本当にあっという間。こうやってSTARGLOWになれたことが嬉しいですし、STARGLOWとしてキャリアを積めているのが嬉しいですし、短い人生で皆さんに会えていることが改めて嬉しい。いつ何が起きるかわからない世の中なので、できる限り僕たちに付いてきてほしいなって思いますし、一緒にいろんな景色を見ていきたいし、ずっと一緒に笑顔で音楽で楽しみましょう。またライブに来てください!」と言って、タオルを持った手を掲げた。
TAIKIは深々とおじぎ。「高校を卒業したり、ひとり暮らしを始めたり、MUSIC AWARDS JAPANに立たせてもらったり、いろんなことがあった4カ月間。定期的にツアーのライブがあって、みんなで協力して高め合えたことが嬉しい。メンバーと話し合うことが増えて、メンバーのことがより好きになったし、『俺らならもっと上にいける』っていう気持ちになったし、皆さんから応援のメッセージをもらえて元気になったし、皆さんのお顔が見れて幸せでした。成長して帰ってきます!」と宣言した。
RUIは、「STARSのみんなを見てたんですが、どんな人生を歩んできたか100%わかるわけはないけど、人間同士だから繋がってるんです。『ここに来てくれてありがとう』って心の底から思うし、マジでみんなのことを幸せにしたいし、幸せにするので付いてきてほしいです」と伝えた。
GOICHIは「KANONが言った通り、明日でちょうど1年なんですよ」と言って、他の4人をぐるっと見回して笑顔を浮かべ、「かっこよくなったんじゃない?(笑)」。「今日の登場の5人の並びを見ると、だいぶ成長できたんじゃないかなと思ってます。ビジュだけでなく、皆さんのおかげで成長できて、楽しい人生を送れてるんです。皆さんからいただくものがめちゃくちゃ大きくて、感謝してます。絶対に今後も一人ひとりに会いに行きますので、その時まで待っててください!」
ADAMは「僕たちができたのって1年前か」と感慨深げ。「僕たちは地に足をつけて謙虚にやっていこうっていう気持ちがあって、『この段階でアリーナってどうなんだろう?』っていう気持ちが僕にはありました。でも、今は決して背伸びしてアリーナに立ってるとは思いません。なぜなら皆さんがこんな素敵な景色を見せてくれているからです。皆さんが僕たちにとっての心の拠り所で、一緒に高め合っていける関係性を築いていきたいと思います」
「1年前、TBSのスタジオで披露した曲を歌いたいと思います。この5人はもちろん、僕たちにとって大切な人は他にもいます。その人たちと作った曲を心を込めて歌いたいと思います」とADAMが言って、ラスピのファイナリスト10人で作った「PIECES」のSTARGLOWバージョンへ。KANON、RUI……と順にスポットライトが当たる中、自らが綴ったかけがえのない想いを丁寧に歌い上げていく。さらに、1年前にTBSのスタジオで披露され、STARGLOWのプレデビュー曲となった「Moonchaser」のイントロが響いた。KANONが「こんなしんみりじゃ終われないですよ! 泣いてる人もいるけど、俺らの仕事ってみんなを笑顔にして帰すことだよね! まだまだいけますよね! 最後踊り切って、歌い切って、声をからして帰りましょう!」と呼びかけた。フレッシュかつ力強い魅力が立ち込めていく。TAIKIはラップパートの前で「STARSの皆さん! 一緒に大きな夢を見続けましょう! これからもよろしく!」と、これからのSTARSとの未来を口にした。


ステージの下手から上手へ歩き、手を振りながら、口々に感謝の気持ちを伝える5人。心から名残惜しそうだ。RUIが思わず「みんなが愛おしくて食べたい。食べてここにいてほしい」と言って胃のあたりを指差すと、KANONが「俺はカンガルーみたいにここに入れたい」と腹部を指差し、STARSへの愛の強さを競い合う。手を繋いで、マイクを通さずに「ありがとうございました!」と言って深々とおじぎ。TAIKIが「ツアー完走!」とやり遂げた声を上げる隣で、RUIが「俺、もう無理……」と頭を垂れ、ステージ裏に向かおうとする。何が起こったか心配するメンバーたち……と思ったら、RUIが自撮り棒を持って楽しげに「インスタライブしようかな」と。愛らしいコントのような展開に、STARSたちも喜ぶ。
この瞬間だけの熱狂を配信した後、GOICHIが「最後の1曲、何かわかってんでしょ! 全員で歌うところ、わかってるでしょ? 俺たちと一緒にこれからも旅を続けていきましょう!」と言って、2ndシングル「USOTSUKI」へ。ADAMは「忘れてしまおう」と歌った後、「STARS、愛してるよ!」と歌詞を変える。KANONが「歌える?」と呼びかけると、STARSはシンガロング。RUIは「何度でも何万回でも」と歌いながらKANONをハグ。金のテープが舞い、火柱が上がる。RUIは最後のフレーズ「愛してたずっと」を心を込めて歌った後、「本当にありがとう!」。ビジョンには「SEE YOU AGAIN」というメッセージが映し出された。

横浜アリーナ公演では、終演後、ビジョンに2026年11月18日に1stアルバム『Aurora』がリリースされることが掲示され、大歓声が上がった後、割れんばかりの拍手が巻き起こった。目覚ましい成長を遂げているSTARGLOW。手が届きそうもないくらい遠くにある星と同じくらいの輝きを自ら放つ存在になるための旅は、まだ始まったばかりだ。初のアルバム『Aurora』では、5人はどんなきらめきを放っているのだろうか。

文=小松香里
写真=川島伸一/内田章哉/今村智哉/河上良/大久保啓二
■STARGLOW 1st Fan Meeting -STAR CRUISE Special Edition- SETLIST
https://lnk.to/starglow_starcruise
01 Good Boys Anthem
02 Blast Off
03 My Job
04 GOTH -STARGLOW Ver.-
05 LOOP (Original: SIRUP) / KANON
06 GLAMOROUS SKY (Original: 中島美嘉 ) / RUI
07 I LOVE YOU (Original: 尾崎豊) / ADAM
08 愛のかたまり (Original:KinKi Kids) / RUI,GOICHI
09 Fantasista (Original: Dragon Ash ) / GOICHI,ADAM
10飛行船 (Original: 三浦大知) / RUI,TAIKI,KANON
11 Come Wit Me / TAIKI ※新曲
12 5164 / GOICHI ※新曲
13 Love Myself ’26
14 Green Light
15 Star Wish
16 Drivin’ My Life
17 PIECES -STARGLOW Ver.-
18 Moonchaser
19 USOTSUKI